[ TENDER SKY ]
第一章 (Looking for Something)
-story number 41- SIDE ??? [ 街中の死闘、決着 ]
私がようやくの思いで、その場にたどり着いた時には、
ちょうど、ユラ・ビスタアザーが力なく崩れ落ちてしまう所だった。
相手はやはり、セカンドシティーを統治する
PRMのNO.2であるハインド。
間に合わなかったかもしれないという思いを跳ね除けて、
到着と同時に、一気にハインドへと攻め込む。
戦槍を握る手に渾身の力を込める。
あのユラ・ビスタアザーがこんな所で倒れるハズがない!
「崩落への一撃
ッ!!!」
完全な不意打ちで繰り出される大技に、
PRM三強の一人と謳われたさすがのハインドも防御が間に合わず、
素早い身のこなしで、ビスタアザーから飛び退く。
私は、ハインドに気をやりながらも、
さっとビスタアザーを抱きかかえた…。
じとっとした汗が流れるが、ほっとした安堵に変わる。
大丈夫…まだわずかに息はある。
私が助ける。
ハインドは既にだいぶ手負いだったらしく、
私の方をにらみつけると、呆れと苛立ちのこもった重いため息をつく。
「やめだ」
ゆっくりと、そばに倒れ込んでいる男に近づき、
ヤツのものであろう、突き刺さった剣をグリっと引き抜くと、私へ視線をやる。
「まったく邪魔が入りすぎだ…。気分が悪い。
その女に伝えておけ、もうしばらく生かしておいてやる、とな。
そして、お前の周りにいる奴らは全員だ、俺が殺してやると言っておけ」
そう言い残したかと思うと、ハインドは一瞬で姿を消す。
私は一瞬、張り詰めていた緊張がふっと解ける。
救われたか…戦わずにすんだ…。
が、すぐに事態が一刻を争うことを思い出す。
ユラ・ビスタアザーをどこかの医療施設に運ばなければ!!
この世界のことは、まだよくわからないが、必ずあるはずだ!
ビスタアザーを背中に抱えて走りだそうとした私を、女の声が引き止める。
「ま、…待って!」
半分気を失いそうになっているこの女も、ビスタアザーの仲間なのだろうか…?
「す…すぐに…病院に連れて行こう!それからあの子も!」
先ほどの剣で体を貫かれていた男に駆け寄る女。
「場所わかるのか?」
焦りながら私が聞くと、女は力強くうなずくのだった。
back
Home
next