有終の篝火


お前は美しい人だった
ゆらりひらりと立ち振る舞って
ぼくの心を砕いたのだ
中身をさらすぼくは
急に恥ずかしくなって
黒白の丘の上で啼いた

大好きだった お前が
愛されたかった ぼくは

断末魔は鈴虫に掻き消されて
性欲のにおいを
させたまま果てた

澱んだ太陽を蹴飛ばすと
夜がおちてきた




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